コンセントリック スレイブ シリンダー用クラッチレリーズ軸受

株式会社ジェイテクトは、コンセントリック スレイブ シリンダー（以下CSC）用クラッチレリーズ軸受を開発し、量産化しました。

マニュアルトランスミッション車（以下 MT車）のクラッチ機構部は、ミッションの多段化、自動シフト化に伴い、更なるコンパクト化が求められています。また、MT車は東南アジア等の高温多湿地域やシベリア等の極寒地域などの厳しい環境下で多く使用されていることから、クラッチ機構部についても使用環境に対する高い信頼性が必要になります。
　これらのニーズに応えるため、MT車のクラッチ機構部に搭載されるCSC機構用のクラッチレリーズ軸受を開発しました。
　これによって、クラッチ機構部のコンパクトな設計が可能となり、又、シフトフィーリングの向上を実現できることから、今後、MT車への搭載の増加が期待されております。

軸受に求められる性能としては、下記3点が不可欠でした。
(1)構造上、CSCと一体構造となることからコンパクト化
(2)軸受単体交換ができないため長寿命化
(3)使用環境（高温多湿／極寒地域）に対する高い信頼性

通常、軸受の長寿命化を図るためには軸受のサイズアップを伴いますが、JTEKTのCSC用クラッチレリーズ軸受は軸受設計諸元を最適化し、従来品と同等のサイズを維持しつつ従来比約3倍の長寿命化を達成しております。（当社比較）

開発品の外観

軸 受 外 観 写 真