デュアルピニオン電動パワーステアリング(DP-EPS)を開発
~高出力化と格段の搭載性向上を実現~
株式会社ジェイテクトは、高出力化と車両搭載性の向上を同時に実現するデュアルピニオン電動パワーステアリング(DP-EPS)を開発しました。
電動パワーステアリング(EPS)は、電動モーターと減速機の配置により、コラム式(C-EPS)、ピニオン式(P-EPS)、ラック式(R-EPS)の3種類に大別され、車種の特徴に応じて最適なタイプが採用されています。
P-EPSはエンジンルーム内にアシスト機構(電動モーターと減速機のユニット)を配置し、ハンドル軸をアシストするEPSです。静粛性に優れ、主に軽自動車から小型車クラスに搭載されています。
車両搭載性向上と高出力化の要求に対して、開発品は、アシスト機構をハンドル軸と分離し、2箇所のピニオンがラックと噛合う構造とすることでアシスト機構の設計自由度が広がり、小型高強度減速機の採用等、これまで培ってきた技術を織り込むことで、従来のP-EPSに対し車両搭載性を向上し、高出力化を実現しました。これにより、中型車クラスへの搭載も可能な出力を実現し、EPSのラインナップも充実いたしました。
今後は2011年後半より欧州にて量産開始し、国内外の自動車メーカーへ幅広く拡販を図ります。
※ DP-EPS 、C-EPS、P-EPS、R-EPSは、(株)ジェイテクトの登録商標です。
商品の特長
1.高出力化:P-EPS(当社従来品)比出力20%向上
2.車両への搭載性向上
・アシスト機構とハンドル軸を分離し、車両中心のレイアウト性が向上
・アシスト機構の配置を、ラック軸中心に回転自在な構造とし、ラック軸方向への移動も可能とした。