タイヤ力検知センサ内蔵ハブユニットを開発
~独自開発の薄型荷重センサを搭載~
株式会社ジェイテクトは、ハブユニットに独自開発した薄型荷重センサを内蔵し、タイヤ力を高応答、高精度で検知でき、車両の安全性、操作性向上に貢献する『タイヤ力検知センサ内蔵ハブユニット』を開発しました。
自動車の挙動は、路面とタイヤの間に発生する力(タイヤ力)によって決まります。従来は、自動車のばね上に搭載された各センサより、タイヤに作用する力を間接的に検知していました。今回、当社が新たに開発した「タイヤ力検知センサ内蔵ハブユニット」は、独自開発した厚さ0.5mmの薄型荷重センサをハブユニットの大きさを変えることなく内蔵しております。従来のセンサ(ヨーレート(※1)、Gセンサ方式)に比べセンシングが0.1秒以上早く、4輪個々に発生するタイヤ力をダイレクトに、より早く、より高精度に検知でき応答性、検知精度を向上しています。回転トルクを除く5分力を検知した信号情報をもとにステアリング制御機構、駆動力制御機構、ブレーキ制御機構などと組合せ車両制御をすることで、前後輪のタイヤグリップ力を最適化し、車両の横すべりを軽減することができます。
今後は、当社製品のアクティブステア機構(※2)、左右駆動力分配システムと組合せた独自の車両制御を構築し、自動車のアクティブセーフティへの貢献を目指します。また、開発した薄型荷重センサの他用途への活用を目指します。
※1:車両の旋回方向への回転角の変化する速度。
※2:車両情報をもとにステアリングの舵角を制御するシステム