(※1)センヂミア圧延機バックアップロール用高性能密封軸受
[JHS210]の開発
~鉄鋼設備用軸受『JHS (ジェイテクト・ハイパー・ストロング) 軸受シリーズ』第二弾~
株式会社ジェイテクトは、鉄鋼設備用軸受の長寿命、高耐久性を実現した製品 『JHS (ジェイテクト・ハイパー・ストロング)軸受』のシリーズ化を進めており、この度、第二弾として、“センヂミア圧延機バックアップロール用高性能密封軸受[JHS210]”を開発しました。
近年、ハイブリットカーのモーターや(風力)発電機,変圧器に使用する(※2)電磁鋼板の需要が増加しています。
電磁鋼板を生産するセンヂミア圧延機に使用されるバックアップロールは、重荷重・高温環境下で使用されるため軸受には高耐久性が求められます。
今回の開発品は、密封構造も含めた軸受構成を最適化し、耐久性を向上しております。
更に、お客さまでの実機環境(使用条件)により、「スタンダード仕様」と「プレミアム仕様」を品揃えし、お客さまのニーズに見合った製品ラインナップを実現しました。
今後、『JHS軸受』のシリーズ化としましては、順次、鉄鋼設備用軸受のアプリケーション毎の拡充を予定しております。
※1 センヂミア圧延機
センヂミア氏が1930年代に発明した圧延機。多段ロール構造により、ワークロールの小径化が可能となり、硬質材の強圧下圧延及び、極薄鋼板の圧延が可能。
※2 電磁鋼板
鉄にケイ素を加え、結晶方位のそろい方や磁区の幅をコントロールするなどにより磁気の損失を軽減した鉄板。
開発品の特長
1.実機環境(重荷重/高温)に応じた製品ラインナップ
(1)スタンダード仕様 | 軸受寿命と密封性能を向上させた一般仕様。 【軸受寿命】約2倍(従来品 比) |
(2)プレミアム仕様 | オイルシールの材質に“ふっ素ゴム”を使用し高温域での耐久性向上を図ると共に、内輪材質には、JHSシリーズ第一弾 『圧延機ロールネック用 長寿命高耐食性軸受』で新開発した“(※3)はだ焼鋼”を使い、潤滑性能が低い環境で、内輪の耐久性と密封性能を向上させた仕様。 【軸受寿命】約4倍(従来品 比) ※3 鋼の合金成分の添加量を最適化し、従来鋼に比べ、転がり疲労寿命、靭性、耐食性を大幅に改善。 |
2.販売目標
12億円(2012年)
3.販売予定先
国内外の製鉄所及び、鉄鋼プラントメーカー