横形マシニングセンタ e500H-GSを開発・販売開始
株式会社ジェイテクトは、汎用横形マシニングセンタe500Hに、開発したスカイビング加工機能を搭載した、e500H-GS(ギヤスカイビングパッケージ)を、11月20日~22日に開催するジェイテクトテクニカルフェアに展示し、販売を開始いたします。
1.開発の概要
自動車の省エネニーズより、HV車、オートマチックトランスミッションの多段化などに合わせて、ギヤの複合化、小型化の要求が高まってきております。現状、複合ギヤ(内歯・外歯)の加工では、ホブ盤、ギヤシェーパ、ブローチ盤などの専用設備が複数必要であり、設備設置スペース、設備コストともにお客様の負担が大きくなっています。また、既存の工法では、ギヤの小型化、複合化が困難です。
従来工法に変わるスカイビング工法に必要な独自の要素技術を開発し、汎用横形マシニングセンタにスカイビング加工オプションをパッケージングし商品化しました。これによりギヤ(内歯、外歯、直歯、はす歯、スプラインなど)の加工工程を集約することが可能で、複数の専用設備や広い設備スペースが不要となり、歯車製造工程の汎用機化を実現し、お客様の製品単価低減に寄与いたします。
また、スカイビング工法採用によりお客様製品の小型化・軽量化が可能となり、お客様の省エネニーズに貢献いたします。
2.設備の特長
①汎用マシニングセンタでの加工により、歯車加工の工程集約事例。
②マシニングセンタによる旋削機能
高速ワーク軸搭載によりマシニングセンタによる旋削が可能。
③高周速加工による生産性向上
従来の加工での切削速度の約2~5倍での加工が可能であり、生産性が向上。
④不完全歯形部の短縮により、お客様の製品のコンパクト化・軽量化が可能。
⑤自動プログラミング機能
ギヤ製品諸元、工具諸元、切削条件データ入力のみで簡単にプログラムを作成。
3.ジェイテクトオリジナル技術
①高速ワーク軸(C軸)の開発
・独自のDD方式でワーク軸の小型化を実現
・油圧治具対応油圧4ポート搭載
②新開発JTEKT製CNC(TOYOPUC MC70)搭載
・高速同期制御による高精度ギヤスカイビング加工を実現
・SFC/NC-SFCによるマシンサイクル・加工プログラムの視える化(フローチャート化)を実現
③ギヤスカイビング工具開発
・独自の歯車創成理論に基づく加工工具形状を確立
④ギヤスカイビング加工技術開発
・お客様製品に最適な切削加工条件をご提案し、加工精度・サイクルタイムを保証いたします。
4.設備仕様
5.販売目標
年間 10台
6.販売価格
65,000千円