電動パワーステアリング、グローバル累計生産台数1億台突破
株式会社ジェイテクトが世界各国で生産する電動パワーステアリング(以下EPS)の累計生 産台数が、2015年4月に1億台※1を突破いたしました。
EPSは1988年に誕生して以来、世界各国の自動車メーカーに広く採用され、安全、快適で環境に優しい自動車づくりに貢献し、今や世界中のドライバーにとってなくてはならない、当たり前の存在になっています。
1.EPSのパイオニア、世界No.1の実績
当時、パワーステアリングはエンジンを動力源とした油圧式が主流でしたが、軽自
動車へのパワーステアリング搭載のニーズをきっかけに、1988年にジェイテクトが
EPSを世界で初めて開発・量産に成功。スズキ自動車のセルボに搭載されました。以
来、ジェイテクトはEPSのリーダーであり続け、現在もグローバルシェア30%超※2
と、市場No.1の存在です。
ジェイテクトのEPSは、現在15社を超える世界各国の自動車メーカーから採用いた
だいております。各社の需要にお応えするため、ジェイテクトは、世界10カ国に14の
EPS生産拠点を設け、お蔭様で、2015年4月にグローバル累計生産台数が1億台に到達
しました。
2.EPSの環境性能、80万t以上のCO2削減に貢献
2油圧式に比べエンジンに負荷をかけないEPSは省燃費にも貢献します。開発当初か
ら90年代までは、EPSは軽自動車を中心に採用されていましたが、2000年代に入ると
環境指向の高まりから、それまで油圧式を採用していた、大型の車両へもEPS採用が
拡大しました。そして、今や、ハイブリッド車や、エンジンを動力源としない、電気
自動車や燃料電池自動車にとって、EPSは欠かせない存在となっています。
なお、省燃費効果をもとに試算すると、1億台のEPSにより、現在までに累計80万t
以上のCO2削減※3に貢献しています。
3.フルバリエーションを揃えるOnly Oneメーカー
ジェイテクトは、小型車向けから大型車向けのEPSまで多種多様な製品群を開発・
生産する世界唯一のステアリングメーカーです。
従来は油圧パワーステアリングシステムを採用していた大型車や高級車にも、より
高い環境性能が求められており、今後EPS化が進んでいくと考えられています。こう
した市場ニーズの変化に応えるため、より高出力で搭載性の高い大型車向けのEPSを
開発し、世界各国のお客さまに提案を進めています。
4.高度運転支援、新興国市場でのニーズへの対応
今後、高度運転支援などのニーズの高度化と新興国を中心とした市場の広がりにお
応えするために、従来製品の性能向上はもちろん、新たな製品の開発を進めると共
に、世界各国の生産拠点の生産能力と品質の更なる向上を進めて参ります。開発当初
から現在までNo.1& Only Oneの存在であり続けるジェイテクトグループのステアリ
ング事業は、今後も更なる飛躍を目指して参ります。
※1:自社調べ (除く電動ポンプタイプ油圧パワーステアリング(H-EPS))
※2:2014年 年間実績。自社調べ
※3:EPS 累計生産台数(自社調べ)に基づく当社試算値
【参考1】ジェイテクト電動パワーステアリングシステムの歴史(概略)
1988年 C-EPSを世界で初めて開発量産開始
1998年 P-EPS量産開始
1999年 欧州生産開始
2001年 北米生産開始
2003年 RD-EPS 量産開始
2007年 中国生産開始
2008年 ASEAN(タイ)生産開始
2010年 インド生産開始
2011年 DP-EPS生産開始
2014年 南米生産開始
2015年 中米(メキシコ)生産開始
2016年 RP-EPS 量産開始(予定)
【参考2】ジェイテクトが生産するEPSと適合する車種
C-EPS:コラムアシストタイプ
P-EPS:ピニオンアシストタイプ
DP-EPS:デュアルピニオンアシストタイプ
RP-EPS:ラックパラレルアシストタイプ
RD-EPS:ラックドライブアシストタイプ