「リアルタイム熱変位補正システム(横形マシニングセンタ FH630SX-iに搭載)の開発」が第36回精密工学会技術賞を受賞
株式会社ジェイテクトの「リアルタイム熱変位補正システムの開発」が、公益社団法人精密工学会の2016年度精密工学会秋季大会で「第36回精密工学会技術賞」を受賞しました。精密工学会技術賞は精密工学の領域で創造的業績を挙げた研究者・技術者に対して、その精進と努力に報い、かつ将来の発展を期待して贈られる賞です。
近年では、生産拠点のグローバル化にともない、世界中のどこでも同一品質を得られる生産技術が求められている一方で、安定した加工品質を確保するには多くの課題が山積しています。
安定した加工品質を妨げる大きな要因の一つに、加工機の熱変位があり、その原因となる工場内の温度変化が、さまざまな金属部品の加工精度に大きな影響を及ぼします。そのためお客様は、空調設備を用いて工場内の温度を安定させたり、それが無い場合は、追加で手直し加工や補正加工を強いられたりすることになります。
今回開発した、リアルタイム熱変位補正システムは、このような加工機の熱変位を、FEMを用いた独自の推定ロジックでリアルタイムに演算し、補正する機能です。この機能により、空調設備のない環境下でも安定した加工精度を得ることができる点が認められ、今回の受賞となりました。
リアルタイム熱変位補正システムの詳細につきましては、2014年10月10日のニュースリリース(横形マシニングセンタ FH630SX-i 新機能を追加)の【1.リアルタイム熱変位補正機能】をご参照下さい。