大型CNC円筒研削盤「GE6i」シリーズを開発、販売開始
株式会社ジェイテクトは、高精度な加工を実現する大型CNC円筒研削盤GE6iシリーズを開発し、11月1日より販売を開始いたします。
【機械外観】
1.開発背景
2014年、『誰でも簡単に高度なモノづくりができる機械』をコンセプトにCNC円筒研削盤「GE4i」を開発し、多くのお客様から好評をいただきました。2016年には小型モデル「GE3i」の開発を行い、さらに本年は全長4mにも及ぶ大物工作物を研削可能な「GE6i」を開発致しました。
「GE6i」は従来機「GE6Ⅱ」をモデルチェンジし、クーラント熱の影響を低減するアイソレーションカバーの採用やIoT時代に対応する「TOYOPUC-Touch」を搭載しております。また熟練作業者でも扱い易い様に油圧機感覚のハンドル仕様(PROモデル)を新たにラインナップに追加致しました。
2.製品の特長
①安定した研削精度
1) 熱を遮断するアイソレーションカバー(追加機能)
アイソレーションカバーを搭載することによりベッドとの間に空気層をつくり、クーラント熱がベッドに伝わることによる熱の影響を低減
2) TOYODA STAT BEARING
研削盤の心臓部であるといし軸には、静圧と動圧を組み合わせたハイブリッドタイプの「TOYODA STAT BEARING」を採用。金属接触がないため摩擦が少なく長寿命であることと、剛性と減衰性能が高い構造により高精度な研削を実現
3) 高精度送り機構
長期に渡り高精度な研削加工を安定してお使いいただくために、ボールねじのうねりを遮断するJTEKT独自のテーブル送り機構を採用。ボールねじのうねりをテーブルに影響させないことで真直度や面性状を向上
②人にやさしいらくらく操作
1) 最新HMI搭載(追加機能)
IoE時代のHMI TOYOPUC-Touchを標準搭載。ディスプレイの大型化による視認性向上やスマホライクな操作感により操作性を向上。また部品の交換時期をお知らせする機能により計画保守のサポートや稼働実績、加工実績表示により生産管理や改善をサポート
2) 単品加工の効率向上
めんどうな条件設定を不要とし、必要最低限の入力データ数で自動決定
③大物研削特有の豊富なオプション
1) 工作主軸回転数の調整範囲を入力するだけで表面品位を向上(表面のうねりを55%低減)(追加機能)
2) ロール等で要求されるRクラウニング トラバース研削サイクルにより生産性向上
3) 工作物質量の重い工作物を研削するために、工作物質量1,000㎏対応の主軸台、心押台を準備
4) スイベルテーブルにセンサを取付けデジタル表示することにより、テーパー角度違いの段取り替えを容易化
④GE6iにプロ仕様を新たにラインナップ
1) ハンドル採用により油圧機の操作性をNC機で実現(追加機能)
1台の機械で熟練技能者は油圧機感覚のハンドルで使用、経験の浅い作業者はNC機としての使用を両立
2) カスタマイズ可能な前面操作パネル
前面ハンドルの操作パネルは、お客様のご要望に応じてカスタマイズ可能
3.主な商品仕様
項目 | 単位 | GE6、GE6i-PRO(ストレート形) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
センタ間距離 | mm | 1,000 | 1,600 | 2,500 | 3,200 | 4,000 |
テーブル上振り | mm | φ560 | ||||
研削直径 | mm | φ0〜φ550 | ||||
といし(外径×幅) | mm | φ610×φ254 | ||||
といし周速度 | m/s | 30[45] | ||||
機械寸法(幅×奥行) | m | 5,0×2,95 | 6,2×2,95 | 8,1×2,95 | 9,6×2,95 | 11,4×2,45 |
4.販売目標
年間 15台(シリーズ合計)
今後も、研削盤のトップメーカーとして高精度、高生産性、高信頼性など付加価値の高い設備をご提供し、世界中のモノづくりに貢献して参ります。