『Study on low friction torque thrust needle roller bearing』が
2020年度日本トライボロジー学会奨励賞を受賞
株式会社ジェイテクト(以下ジェイテクト)の獅子原祐樹がした、スラスト針状ころ軸受の摩擦損失の低減を実現するための研究成果である『Study on low friction torque thrust needle roller bearing』が、2020年度日本トライボロジー学会奨励賞を受賞しました。
スラスト針状ころ軸受は、コンパクトでありながら高荷重かつ高速回転条件でも使用できるため、自動車のトランスミッションを始め、多くの産業分野で使用されています。
年々高まっている省エネルギー化への要求に伴い、自動車産業では世界的な排ガス規制の導入・強化が進んでいますが、主要構成部品の一つであるスラスト針状ころ軸受の摩擦トルクについても、省エネルギー化に向けてトルクの低減が重要課題となっていました。
今回の研究は、スラスト針状ころ軸受の保持器の形状に着目し、転動体と保持器の接触を制御することで転動体の挙動安定化を図り、主な摩擦要因である転動体と保持器、そして転動体と軌道の各接触部で発生するすべり摩擦損失を大幅に低減することに成功しました。
この研究成果により得られるスラスト針状ころ軸受は、自動車や産業機械の省エネルギー化に大きな貢献をもたらし、将来的に多くの分野の機器への普及が期待されるものであることが高く評価され、この度の受賞となりました。
ジェイテクトは、軸受事業のブランド「Koyo」において、「Key of your operation」を掲げ、お客様とともに課題を解決し、嬉しさを提供するパートナーとして、様々な環境に適応する軸受を提供し、あらゆる産業に貢献してまいります。