Interviewsアスリート・インタビュー
いよいよリーグ開幕。もちろん、目指すは“優勝”
STINGS愛知は新生SVリーグの初代王者として、またStingersはS/Jリーグ2連覇という期待がかかる中、二人は今、何を思うのか。
昨シーズンは8位という結果に終わり、非常に悔しく、そして苦しかったと振り返る高橋。「今シーズンに向けてハードな練習を乗り越えてきたので、良い結果になるはずだと自信をもって言えます!」という頼もしさに加えて、「優勝はもちろんのこと、まずはチームメイト全員が健康な状態でプレーオフに進めることが何よりの目標です。やはり負けた試合後の過ごし方が重要で、そういうときこそチームを良い方向にオペレーションしていくことが僕に求められていることだと思います」と、チームへの貢献を第一に考える様子だ。
そして、野田にとって昨シーズンは、団体戦でペアを組みかえて臨んだ試合もあり、改めてダブルスの難しさを感じるなど、“学びの多いシーズン”だった。
得た学びをしっかり発揮したいと意気込みながら、「昨シーズンも優勝したいという気持ちで臨みましたが、まさか本当に優勝するとは思っていなかったんです。もちろんチャンピオンとしての誇りは持っていますが、他のチームと比べて圧倒的な実力が自分たちにあるという過信は無いので、今シーズンも変わらず立ち向かっていく気持ちで頑張ります」と、チームの現在地を冷静に分析する実直さは彼を更なる高みへ押し上げるだろう。
優勝のその先は・・・?
今シーズンのリーグ優勝という目標だけでなく、キャプテンとしてどのようなチームづくりをしてきたいのか尋ねた。
高橋は「STINGS愛知の全員がバレーボールを純粋に楽しめるチーム」を目指しているという。様々なプレッシャーがある中でも、自分たちが理想とするプレーができれば、どんな相手にも勝てる自信がある。
一方、シングルスもダブルスも試合の出場枠が限られており、出場枠をめぐっては絆の強いチームメイトでもライバル関係になるというシビアさを持つのがバドミントンという競技。そのため野田は、Stingersの誰が試合に出ても「あいつなら勝ってくれる!」と自信を持って送り出して応援しあえるような、チームの実力の底上げを狙っている。
そして二人は将来的に目標としていることについても語ってくれた。
高橋は「バレーボールを世界一のスポーツにしたい」という大きな夢を持つ。その夢を叶えるために二つのキャリアビジョンを掲げている。一つは、世界のバレーボールを知って成長し、プレーで魅せられる選手になること。
さて、もう一つは何か。
ジェイテクトでは社会貢献活動の一環として子ども向けのスポーツ教室を開催しているが、今年の夏、高橋は初めてバレーボール教室に参加した。キラキラした目で自分たちの指導を吸収する子どもたちの想いに応えたいと感じたことで、いつか指導者として子供たちにバレーボールを教えたいという新たなキャリアビジョンができた。
野田は「人を感動させられる試合をしたい」という一心で、自身のプレーを研鑽中だ。それは昨シーズンにStingersがリーグ優勝を決めた相澤・佐野ペアの試合で“あんなに人を感動させられる試合はなかなかできるものではない”と心を強く打たれたからこそ、強く思うようになったのだった。
そして、S/Jリーグ優勝に貢献するだけでなく、毎年12月に開催される全日本総合バドミントン選手権大会でベスト4まで勝ち進み、日本代表選手に選出されることで世界を舞台に活躍することも大きな夢として掲げる。なお、最終的には「ハッピーな毎日を過ごしたい」らしい。
応援してくれる皆さんへ
ジェイテクトSTINGS愛知 キャプテン #21リベロ 高橋 和幸
「SVリーグ初代王者を目指して頑張っています。一試合一試合を楽しみながら、勝利する姿を会場の皆さんにお届けしたいです。僕はジェイテクトに入社して数年間は社業とバレーボールを両立していた時期があり、オフィスで“頑張ってね”と声をかけてもらっていたことが元気の源でした。応援してくれる皆さんの活力になるように、今度は僕がバレーボールを通して感動を与えたいです」
ジェイテクトStingersキャプテン #5 野田 悠斗
「僕らStingersの選手の殆どはバドミントンと社業を両立しています。長いリーグや海外遠征で職場を不在にすることが多い中で、快く送り出してくれる会社の皆さんのおかげでバドミントンに集中できているので、本当に感謝しかないです。だからこそ、僕たち全員、結果で恩返しするしかないといつも思っています。絶対にS/Jリーグ二連覇を達成するので、これからも応援よろしくお願いします」
ひたむきな二人の存在はチームを更に輝かせるはず。
STINGS愛知にとってもStingersにとっても、その真価が問われる熱闘は今まさに始まったばかり。会場で応援していただき、ぜひ感動を持ち帰っていただきたい。