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循環型社会の構築

世界の資源基盤の保全は、ISO26000やGRIスタンダード2016、SDGsでも取り上げられており、企業には原材料の使用削減、部品の再利用などが強く求められています。また水資源は、今後世界的な不足も懸念されることから、水資源の有効活用に企業が取り組むことの重要性が高まっています。ジェイテクトでは、生産技術の革新を進め、加工そのものを減らすことによる使用材料の削減や、生産現場における改善と工夫により、水資源を含む、資源の再利用や廃棄物の削減・再資源化等様々な取組みを進めています。

主要な2023年度実績

生産における廃棄物排出量(単独)
生産における廃棄物排出量(グローバル)
水使用量内製生産高当たり(単独)
水使用量内製生産高当たり(グローバル)

2025年環境行動計画/2023年度活動実績

[ ]は対基準年比

区分 取組み項目 目標・取組み方針 2023年度活動実績 評価
資源の有効利用 《生産》
(1)発生源対策による徹底的な排出物削減の推進
(2)再資源化による最終処分量の削減
《生産》
①ネットシェイプや設計・工法の変更等による発生源対策
②埋立廃棄物ゼロの維持に向けた継続的な取組み

項目 2023年度目標
JTEKT 内製生産高当たり
廃棄物排出量
5.89t/億円 2018年度比5%減
グローバル 9.07t/億円 2018年度比5%減
2023年度実績
6.65t/億円[10.5%増]
7.35t/億円[1.2%減]
(3)生産における水使用量の削減 ①再利用の推進、節水、ムダの削減
②水リスク評価に基づく、高リスク事業所の水削減強化、水管理レベルの向上

項目 2023年度目標
JTEKT 内製生産高当たり
水使用量
1.28千㎥/億円 2018年度比5%減
グローバル 0.99千㎥/億円 2018年度比5%減
2023年度実績
1.31千㎥/億円[4.3%減]
0.78千㎥/億円[10.3%減]
《物流》
ワンウェイ梱包資材使用量の削減
①梱包の簡素化、リターナブル容器の拡大などによる梱包資材使用量の削減

項目 2023年度目標
梱包資材原単位 0.72t/億円 2018年度比5.26%減
2023年度実績
0.72t /億円[5.26%減]
②使い捨てプラスチックの全廃に向けた使用量低減、バイオプラスチックの採用
 3R推進(Reduce/Reuse/Recycle)、バイオプラの市場動向確認

項目 2023年度目標
ワンウェイプラ梱包材原単位 0.109t/億円 2020年度比9.17%減
2023年度実績
0.09t /億円[25%減]

廃棄物の削減<生産>

発生量の多い廃棄物への取組み

ジェイテクトでは、発生してしまった廃棄物の重量を減らす取組み(汚泥、廃液)を進めつつ、有価物化(研磨粉、廃プラスチック)や長寿命化(廃鋳物砂、廃液)などの取組みで廃棄物の発生そのものを減らす取組みを進めています。

2023年度の廃棄物の割合(ジェイテクト単独)

2021年度の廃棄物の割合(ジェイテクト単独)

マテリアルリサイクル率の向上に向けて

ジェイテクトでは、生産で発生した副産物の内、鉄、アルミ、その他の金属は有価物として回収され、マテリアルリサイクルされています。
一方で、これまでプラスチックは、焼却される際に発生した熱そのものや、その熱から電力を生み出すことでサーマルリカバリーが進められてきました。ジェイテクトではさらに環境負荷の低減、資源の有効活用を図るため、24年度にはプラスチックに関してもマテリアルリサイクルを推進し、プラスチックのマテリアルリサイクル率を2025年までに35%にすることを目標としました。

排出物排出量推移

ジェイテクト単独
排出物排出量推移 ジェイテクト単独

グローバル
排出物排出量推移 グローバル

廃棄物原単位推移

廃棄物原単位推移

危険廃棄物排出量推移

危険廃棄物排出量推移

主な実施内容
花園工場

マイクロバブル発生装置による洗浄液寿命の延長

花園工場の部品洗浄工程では、前工程で発生した微細なごみを除去する為に洗浄液を使用しています。洗浄液は、1週間に1度新しいものに交換しなければなりませんでしたが、マイクロバブルの発生装置を用いて、液中に発生した微細なごみと一緒に浮上させ取り除くことで、洗浄液の寿命が約2か月間に伸びました。不要となる洗浄液が少なくなることで、廃棄物量が削減し、洗浄材を希釈するための水使用量も削減することができました。

マイクロバブル発生装置

廃棄物の削減<物流>

包装梱包資材の削減

木製梱包資材の削減推進のため、木製パレットから樹脂パレットへの変更拡大、木箱から強化段ボールへの変更拡大を実施しました。
紙製梱包資材の削減推進のため、輸出向け梱包材のリターナブル化拡大、使い捨ての段ボール箱からリターナブルポリケースへの変更拡大、過剰包装の見直し、製品サイズに合わせた段ボール箱への変更で緩衝材使用量削減の取組み拡大を実施しました。
2024年度の目標として梱包材原単位(木紙):0.715t/億円を推進していきます。

梱包材(木紙)原単位
梱包材(木紙)原単位
梱包材(木紙)使用量
梱包材(木紙)使用量

ワンウェイプラスチック梱包材の削減

使い捨てプラスチック梱包材削減推進のため、大型軸受レザー巻きの真空包装化及びベルトラッシングへの変更拡大による削減を実施しました。2024年度の目標としてプラスチック梱包材原単位:0.085t/億円を推進していきます。

ワンウェイプラスチック梱包材原単位

ワンウェイプラスチック梱包材使用量

資源の有効利用<水使用量の削減>

水の有効利用を促進

ジェイテクトでは、大切な資源である水の使用量を削減するため、無駄の削減や社内での再生利用などにより水の使用量削減を進めています。2023年度は、2018年度比5.0%以上の改善を目標として、更に漏水対策を主とした使用量削減を進めました。

水使用量

水使用量原単位

水再利用量

水リスク評価

ジェイテクトは、水使用量原単位の改善による水資源の有効利用に加え、2017年から事業所毎の水リスクをAqueduct※を用いて評価しています。
今後、水使用量削減の取組みにあたっては、将来予測も含めた水リスク評価結果や事業所毎の水使用量や水依存度に応じた取組みを行い、水資源の有効利用に取り組んでいきます。

※Aqueduct
世界資源研究所(WRI)が運営するデータベース。「物理的な水ストレス」、「水の質」、「水資源に関する法規制リスク」、「レピュテーションリスク」などの水リスクを示した世界地図・情報を提供

水リスク評価
※集計対象:グローバル環境マネジメント対象会社(ジェイテクト単独13拠点、国内グループ17社、海外グループ31社)

水リスク対策

水リスクは毎年度、WRI Aqueductを用いて、当社の事業に直接影響を与える水ストレスの要因でリスクが「高い」と評価された拠点を水ストレス地域と評価している他、洪水、干ばつ、規制・評判の要因や、将来の水リスクとして、2030年時点での水ストレス要因も考慮していています。
2023年度の水リスク評価の結果、ジェイテクトグループの全生産拠点の中で、水ストレスが高いと評価された地域は、インド地域とメキシコ地域でした。
そのうえで、各地域の水使用量実績と地域の水事情を調査した結果、インド地域では水質が悪いため、RO(逆浸透膜)装置を導入し、水質を改善したうえで生産工程に供給しています。

水ストレスの状況

水ストレス地域における水使用量の推移は下記グラフの通りです。
2023年度におけるストレス地域での水使用量は、インド:150千㎥、メキシコ:15千㎥となっており、当該地域については、地域ごとに水使用量の特別目標を設定しており、水の循環利用やクーラントの再生利用などの対策を進めています。

インド
インドの水使用量の推移

メキシコ
メキシコの水使用量の推移
※2021年のWRI Aqueduct評価により新たに水ストレス地域と評価

水リスク地域での取組み事例(メキシコ)
工場:JAMX

スマート造園による水使用量の削減

私たちが働くJAMXの工場では、持続可能性や水質の向上のために様々な技術を活用したスマート造園をつくりました。スマート造園をつくるにあたり、次の3つの原則を基本としました。
1.緑地への代替造園材の利用(人工芝)
2.必要により灌漑用下水道水の回収、処理及び再利用
3.洗浄や灌漑などの他の屋外使用のための雨水貯留
JAMXでは工場の拡大や生産量の増加、それに伴い従業員数も増加しています。しかしながらスマート造園によって、従業員1人当たりの水使用量は半年間で6.01㎥から5.08㎥に削減されました。

緑地で使用された人工芝
緑地で使用された人工芝

水再利用のための処理施設
水再利用のための処理施設

雨水を貯留するプール
雨水を貯留するプール

私のSDGs

私のSDGs
従業員が書いたコミットメント

『地域の水供給問題へ貢献』

JAMXはメキシコのサン・ルイ・スポトシ州にあり、水の供給に問題を抱えている州です。水供給問題に対する取組みは、私たちにとって優先事項のひとつとなっており、私たちは常に地域共同で行っている活動やプロセスの改善に努めています。
JAMXでは3月22日の「世界水の日」を祝って、従業員に水への気遣いに関するコミットメントを書いてもらう機会を設けています。手や身体を石鹸洗っている間は蛇口を閉める。洗濯機の排水を灌漑や清掃活動に再利用するなど、家庭で実践している優れた取組みを共有しています。これはコミュニティの中で、資源を大切にすることの重要性について意識を高めてもらうことを目的として行っています。私たちは、これからも持続可能性をサポートし、常に改善を追求していきます。